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【ホステスの読書日記】日本人の9割が知らない遺伝の真実

行動遺伝学という能力や性格への遺伝の影響を明らかにする学問と、教育心理学が専門の先生の著書。

日本人の9割が知らない遺伝の真実 (SB新書)

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ちょうどこの間遺伝子検査を受けたところだったから、遺伝子ってどんなもの?って気になって買ってみました。

night-work.hatenadiary.jp

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一芸に秀でている人は、きっと他のことでも人並み以上に優れているにちがいありません。

by.日本人の9割が知らない遺伝の真実 

遺伝に関することももちろんたくさん書いてあるのだけど、どちらかというと日本の教育スタイルに一石を投じようとしている節もちらほら見受けられるかんじ。 

 

この国では不思議なことに、ほとんどの人は社会の中の居場所が決まると、一部の人を除いて、みんなかけっこをしなくなってしまうのだそうです。(~中略~)子どものころからかけっこで競争することに疲れてしまい、うんざりしてしまったからなのだそうです。

by.日本人の9割が知らない遺伝の真実 

冒頭のたとえ話で登場する「かけっこ王国」なんて、日本の学歴社会を痛烈に批判していてこの国の行く末が本当に不安になる。

 

私たちの社会において頭が良い人は高く評価されます。

(~中略~)注意していただきたいのは、どんな能力も社会的に認知されて初めて「能力」として定義されるということです。

by.日本人の9割が知らない遺伝の真実 

 

今日の世界を生きる人々は、普通の市民生活を送るにも、膨大で煩雑な知識を扱わねばなりません。

お役所から求められるさまざまな手続きの仕方や書類の書き方、医者から告げられる病気の説明、何十年後かに受け取れるらしい年金や保険の仕組み、食べ物や化粧品に含まれている成分の効能、旅行で行った先で手にするパンフレットの解説、新聞に書かれや世界各国の情勢や数々の事件、たくさんの人々の住む大都会の暗黙の社会ルール…。

私たちは子どものころから、それがなぜどのようにして出来上がったのかよくわからない文化的知識の大海に投げ込まれ、常に知識を学び、抽象化し、隠れた規則推理し、それを別の場面にあてはめ、その正しさを確認しながら、おぼれずに生きてゆかねばなりません。

by.日本人の9割が知らない遺伝の真実 

この辺りも、本当に日本はこのままでいいんだろうかって、日頃からうすうす感じている疑問があぶり出されるようで不安になる。

 

たとえば、私は結構文章を読んだり書いたりが好きだし、そこそこ得意な方だと思うんだけど、たまたま現代でいろんなサイトに人を誘導するツールとなっている「検索」のルールも基本的にはテキストデータをもとにサイトの表示順位を決めている。

そのおかげで、このしょうもないブログにも毎日それなりの人が遊びに来てくれるし、昼間のお仕事では、広告文を考えたり、ホームページにコンテンツを増やしていって人を集めてお客様にお買い物をしていただいてゴハンを食べさせていただいている。もっと言えば、検索とは関係ないけど、ホステス業はお客様におしゃべりを楽しんでいただいてお仕事として成立している。

私の日常を少し振り返っただけでも、日本を自由に操れるというのは、現代の日本においてはそこそこの需要がある能力だというのが分かるけど、それが不得意な人は、とても生きにくい時代だろうなと思う。

 

お金をかけて優秀なライターを雇って広告を出せれば、万事解決するのが資本主義社会のいいところではあるけれど、昔ながらの本当にいいものを作っているおじいちゃんおばあちゃんは、広告代理店に騙されるだけで終わってしまうかもしれない。

お金はまだないけど、キラリと光るセンスのある若者は、スポンサーに才能を見つけてもらうまでにものすごい遠回りが必要かもしれない。

 

しかも、最近は「うまい文章」だけでは時代はもはや能力不足になりつつあって、「うまくて、法律にのっとった文章」というのが求められ始めているように感じる。

 

たとえば、私の行きつけのマッサージ屋さんは、地元のお兄さんが地域密着型でやっていて、なじみのお姉さんがいつも施術をしてくれるとても素敵なお店だけど、彼らのお店は薬事法に明るくないから、看板やチラシに「自律神経を整えて良く寝れるようにします!」とか「腰痛が治ります」なんて堂々と書いてしまっている。

家の近くのおじいちゃんがやっている八百屋さんは、お野菜の値札の横に「抗酸化力が高く、がんを予防するスーパーフード」なんて書いてしまっている。

 

こういう表現は、国のしかるべき部署の人が見つけていない(または、暗黙として目をつぶってもらえている)から問題にはなっていないけど、いつか技術の進歩がすすむにつれて、きちんとしなさいと通達がなされる日もそう遠くないんじゃないかと思う。

 

そうなったときは、彼らは「法律違反」として逮捕されてしまうことだって、十分に考えられる。

 

はじめは悪質な業者から自分たちを守るためと善意でスタートしたであろうルールも、時代が下るとともにどんどんと複雑になって、罰則も厳格になっていけばただの足かせだし、息苦しさでしかない。

そんなこんなで規制にがんじがらめにされているうちに、法律の整備があまい発展途上国にひょいと追い抜かされてしまったりもするかもしれない。

 

・・・なんだか切ないよね。

 

 

確かに誰でも鉄棒があればぶら下がり体を揺らすことは学べます。しかし 逆上がりできない人がすでにおり、大車輪は多くの人ができません。

ヴァイオリンを手にしたことのない人はたくさんいると思いますが、ただ肩に抱えて弓を当て、弦をおさえてギーギーときらきら星を弾くだけなら、教われば誰でもできるでしょう。(~中略~)しかし誰でも五嶋みどりになれるかといったら、そうでないことは、これも誰でも認めると思います。

にもかかわらず、努力して、工夫して勉強さえすれば、誰でもいい大学に受かることができる。

その能力だけは万人に与えられているという信仰に、しがみついている人が(~中略~)少なくないのはなぜでしょう。

by.日本人の9割が知らない遺伝の真実 

 

人間の持っている能力には、膨大な数の遺伝子が複雑な形で関係しており、あなた自身を環境に適応させようとしています。環境が変化すれば、適応の仕方も変わってきます。

逆にいうと、同じ環境に置かれても、遺伝子が異なれば、異なる適応の仕方をするということになります。(~中略~)

一見同じ経験をしたとしてもそこから何が引き出されるのかは人によって違ってきます。

by.日本人の9割が知らない遺伝の真実 

この辺りも日本の教育スタイルの矛盾というか、無力さというかをあぶりだしていてなんとも切なくなる。

 

才能なんて人によって全然違うのに、勉強だけは頑張りさえすれば誰でも一定のレベルまで到達するとみんなが信じて、無駄な努力を繰り返させられる子供たち。少子化だから、貴重な資源だからと大人たちの身勝手な理屈に振り回される子供たち。

年金は破綻しかけているし、定年は延長されるし、非正規雇用がどんどん主流になっていくし、政治家たちは自分たちのポケットにいかにお金を流し込むかとか、保身をするかばっかりだし、もう日本は何もかも手遅れなんじゃないだろうか。苦笑 

 

ただ、この本の素敵なところは、あれがダメこれがダメだけで終わらせずに、最後に救いの手をきちんと用意してくれているところ。

自分にはこれができる、これが好きだ、逆にこれは向いていないからやめておけ。

そうした内側から沸き上がってくる感覚というのは、自分が生まれ持っている遺伝をもとに、環境が出会ったときに生じるのだと私は考えています。そういう内なる感覚に導かれて、人は何かに専念し、そこにリソースを集中的に投入することで才能が発現していくのではないでしょうか。

by.日本人の9割が知らない遺伝の真実 

自分がワクワクすること、好きなことにフォーカスを当てて前向きに生きてきましょうと暖かいメッセージを送ってくれています。

 

しかしさ、この本に書いてある二十歳を過ぎたあたりから本来の性質がどんどん出やすくなるっていう説があるんだけど、もし本当にそうなのであれば、私のオジサマ好きは一体どこまで暴走をしつづけるのだろうかと本当に自分が心配。爆

 

昔さ、昼間のお仕事で広告代理店の営業をやっていたんだけど、その頃に覚えた「お仕事関係で知り合うオジサマたちと片っ端から二人きりで飲みに行って、口説かれて、断って、つかず離れず距離感を探りながらお仕事もらいつつ、絶妙な距離感で人間関係を保つ」みたいなあんまりお行儀のよろしくないスタイルから未だに抜け出せずにいて、むしろ最近それが年々加速してきている感じがする。

ポリシーとして枕営業は絶対にしない(というか、性格上できない。自分でも呆れるくらい貞操観念は固め。苦笑)から、今のところうっかり不倫しちゃうとか、変な病気もらってしまうとかそういうことはないけど・・・貞淑を良しとする日本では、生きづらすぎる。

 

そんなスタイルで生活していると、女友達はなかなかできないし、ようやくできたと思ったら、男たらしみたいな陰口いわれてて、どんどん女の子と話すのニガテになってくし、そうなるとますます話し相手はオジサマばっかりになってくし、どんどん悪循環というか、深みにはまってく・・・( ;∀;)

 

いろんな意味で日本は生きづらいなぁと感じた読書だったのでした。。

 

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