【ホステスのお仕事日記】衰退する銀座
いよいよ、銀座の名所の一つでもあったソニービルの解体が始まりますね。
ソニービルは、ホステスのアルバイトを始めたときから出勤のたびにエントランス脇の志向を凝らしたディスプレイに銀座らしさを感じ、お客様との話題作りにもとても重宝していて、私の中ではかなり愛着のあるビルなので、銀座の名所がまた一つ減ってしまうなとついつい感慨深い気持ちになります。
前にも書いたけど、It’s a Sony展は本当に懐かしく寂しくて、なんとも言えない気持ちになった。
こんなに集客力に自信満々の広告を出していたビルが、今や土日に行ってもガラガラで、客よりもスタッフの方が圧倒的に人数が多い。
品質とか革新性で定評があったはずのブランドが、いつしか「ソニータイマー」なんて言われて壊れやすいとささやかれるようになって、自社ビルは次々と売り払われていって。切ないよね。
ソニービルだけじゃなくて、銀座全体で見ても本当に人が減ってしまった。
ひと頃は中国人が多くて顔をしかめるほどだったけど、それもそんなに目立たなくって、百貨店も1階こそ人気があるけど、2階以上はかなりガラガラで、店に入るのをためらってしまうほど。
リニューアルオープンした旧プランタン銀座も行ってみたけど、オープンから2週間も経っていないのに、2階以上のテナントはどのお店も例外なく人気がない。しかも、対象年齢を広げようとした結果か、コンセプトがぼんやりしてしまった気がする。プランタンだったころは、2階が20代前半、3階が20代後半、4階がそれ以上って感じで分かりやすくてすごく好きだったんだけど、新しくなったらどの階も30代くらいむけなのかなぁ?よくわかんないなぁって感じの印象を受けた。
東急プラザ銀座もオープンしてすぐに行ってみたけど、なんていうかこじゃれすぎていてお買い物をしたくなる雰囲気では全然なかったし、一度見たらもうお腹いっぱいって感じだった。あれから一度もいっていないから今どうなっているか正確なところは分からないけど、一部の有名ブランドの路面店くらいしか採算が合っているお店はないんじゃないだろうか。
銀座プレイスに至っては、前を通ってビルのフロアマップを見ただけでもういいやって感じ。しかも、年々建て替えられるビルは背が高くなっていって、銀座独特の開放感のある品のいい感じがなくなってきている気がする。
銀座からの帰り道の電車は、平日休日問わずにほとんど必ずと言ってもいいほど座って帰れるし、人の多さ・混雑度合いで行ったら新宿とか池袋の方が断然にぎわってる。日本の中心だったはずなのに、寂しいね。
銀座のクラブはもっと前から衰退のあおりを受けていて、リーマンショックの頃から比べて多分お店の数は半分近くまで減ってしまったんじゃないだろうか。
大学生の頃によくお世話になっていたクラブも結構な数がお店をたたんだし、数か月前に行ったお店がもうないなんてことも珍しくない。
ベテランのママさん方は、お店がなくなってどこかほかでお仕事を探すんだろうか。それとも、もう働かなくていいくらいお金を貯め込んであるんだろうか。40代・50代のママさんたちは、今さら昼間のお仕事なんて柄じゃないだろうし、みんなどうしているんだろう。
昨日行ったお店も「今日が最終日」で、ほとんどのお姉さん方が転職してしまったからヘルプで来てほしいというオーダーで、お客さんから「これからどうするの?」なんてたくさん聞かれて、私のことじゃないけど何度も泣きそうになった。笑
いつかまた銀座にも客足が戻ってくるといいなぁ・・・