銀座のクラブで働く 兼業アラサーホステスブログ

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【ホステスの読書日記】新・所得倍増計画

元ゴールドマン・サックスのイギリス人が客観的な視点で日本の現状を解説して、今後どうすればいいかを説く、ちょっと変わった本(と言うのも、この方裏千家茶道なんかも嗜むほどだし、ちゃんと自分で日本語で書いてる感じがするんだけど、日本人よりもよっぽど明快で分かりやすくてとても読みやすい…と思ったら日本に住んで31年目とのこと。そりゃ日本人よりも日本語うまくもなるわ。)。

デービッド・アトキンソン 新・所得倍増論

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しかし、日本に染まってるとはいえ、外資系コンサル出身だなぁと思わせるような明確な主張が冒頭からぐいぐいくる。

 

日本は先進国でもっとも生産性が低く、もっとも貧困率が高い。

 

うすうすそんな気はしてたけど、やっぱりそうなのねー!?って言うのが理路整然と解説されていく。

しかもさすが金融出身、数字の扱い方というか見せ方がとても上手。私の場合、数字あんまり得意じゃないから、こういう本で数字とかグラフとか出てくるとふーんって飛ばし読みしちゃうけど、この本はどれどれって自分で表までちゃんと見てしまう。笑

 

GDPとか国全体のランキングだと、日本はそれなりに上位に入ってるけど、厳密に一人当たりで見たら全然大したことないし、研究開発費も使ってる割に全然回収できてない。(もんじゅに異物が落下してほぼ稼働しなかったとか、バブルでリゾート開発したもののすっかりさびれている観光地とか、いたるところで生産性の低さとか計画性のなさを感じてはしてたけど、理路整然と説明されると少しショックだ。。笑)

 

それに筆者も本の中で言ってるとおり、日本には技術力がどうとか改善力がとか言うけども、改善ってトヨタ=日本の代名詞みたいな扱いされてる割に、結局ちゃんと改善し続けてるのって、トヨタはじめ一部の名門会社だけだと思うし、あんまり日本がすごいみたいなことを言い続けると、選民思想じゃないけど周りを見下すようになって他人にばっかり厳しくなる悪い循環に入ってしまう。

 

そして、その解決策として提示されてるのが、日本人のお仕事の生産性を上げるのと、改善を続けるということ。耳が痛い・・・

 

私自身は、007のインスペクターで出てきたkeep moving.を座右の銘にしてるくらいで、何でもかんでもコロコロ試したり変えたりするのが好きだから、日本中がそんな風に変わったらどんなにストレスが減るかと思うけど、今の日本人が一番苦手とするジャンルのことなんじゃないかしら。

私の昼間の会社も全然大したことない零細企業のくせに、何かちょっとでも変えようとすると、これまでの歴史がどうのとか、業界の風習に反するとかどうでもいい屁理屈ばっかり出てきて、気がつくと結局何もかもぐだぐだになることも珍しくなくて、しょっちゅうイライラしてるし。笑

 

そういう日々のうっぷんも含め、心からもっとこの本が色んな人に読まれて、みんなが改善好きになったらいいのにと思うのでした。笑